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第12話 止めても、世界は止まらない

last update publish date: 2026-09-25 21:40:17

第12話 止めても、世界は止まらない

 午前七時四十一分、如月蓮が研究室へ入ったとき、そこには昨夜とほとんど同じ顔ぶれが残っていた。

 違うのは、全員が一晩分だけ老けて見えることだった。

 机の上には空になったコーヒーカップと栄養飲料の容器が並び、壁際の簡易ソファでは若い研究員が毛布にくるまって眠っている。高瀬は髪を手で乱したまま端末に向かい、マヤにいたっては昨夜から一度も席を立っていないのではないかと思うほど、同じ姿勢で大型モニターを見つめていた。

「おはよう」

 蓮が声をかけても、返事はまばらだった。

 高瀬だけが片手を上げる。

「おはようございます。先生、家に帰ったんですか?」

「帰った。シャワーも浴びた。二時間くらい寝た」

「健康的ですね」

「嫌味か?」

「この部屋で一番寝ているので」

 蓮は高瀬の机へ

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